CamLife

続・JICA海外協力隊としてカメルーンの農村で暮らすアラサー男子の雑記帳。

再開

久々の更新です。2年ぶり?

三日坊主の申し子らしく、協力隊の任期中、たった2本しかあげられなかった・・・

後で自分が振り返られるように、誰かにカメルーンを知ってもらうために、日々の雑記を徒然と書き留めていけたらと思っていたのですが、なんせ電波がない、電気がないで続かず。(言い訳ですね、やる人はどんな状況でもやる)

 

新聞記者をしていた経験から、文章を書くのは全く抵抗がない、というか好きな方なんですが、なんでしょう、発信する媒体がないと書く気力が起きないということに気づきました。正確には、こうしてブログという媒体はあるけれど、読まれているという実感がないと書くモチベーションが起きなかったのです。あとは、客観的な事実を連ねる報道記事ならスラスラと筆が進む(手が動く)のですが、自分のことを発信するのって苦手だなと思いました。記者でもコラムとか書いてる人なら得意なのかもしれないけれど、それでも自分の感情を文章に載せるのってすごく難しい。ブログが続く人、尊敬します。

 

さて、なぜまたブログを再開しようかと思ったかというと、

1、思考を内省化できるから

2,アウトプットする場がほしいから

3,個としての力をつけたいから

です。

カメルーン生活を経て大学院で開発学を学びに来ているけれど、こっちの議論ですぐに体験を語れないことが多いこと。もちろん英語の問題もあるけど、経験したことをしっかり落とし込めていない、棚卸しできていないなって思ったんです。幸い、日々の出来事を雑記帳として書き留めていたのでそれを振り返りながら文字にしようかな。

 

これまでインプットすることは多くて、発信することって仕事以外ではほぼなかったんです。まして仕事でその機会を失った今、どんな形でもいいから発信したい欲がでてきて。あと、自分が経験していることって実は少数派で、どんな小さな情報でも貴重なんじゃないかって思いました。例えば、外国人が自分だけの人口1000人程度のカメルーンの村に2年間暮らしたことがある人なんてなかなかいません。また、この前チュニジアにスターウォーズの聖地を巡る旅に行ったんですが、日本語はおろか英語でも情報が少なくて。こんなにいいところなのになぜみんな発信しないんだろう、もっと知ってほしいって純粋に思いまして。ツイッターだと短いし、インスタだと写真がメインだから、ということでブログに戻ってきました。

 

急速にデジタル化が進んで、いまや紙新聞は過去の産物。誰もが情報を発信できる時代です。小さい子でもパソコン、スマートフォンを使いこなす姿を見ると、このままでは生き残れないなと。「情報」の授業でかろうじてパソコンの立ち上げ方を学んだ僕ら世代と比べると、今は小学生からプログラミングを学んだりするそう。将来、70歳まで働くとしてもあと40年あります。デジタル機器が身近な彼らと肩を並べて働くには、こうしたトレンドに敏感でありたいと思ったんです。ブログがその一助になるかは不明ですが、ゆくゆくは動画編集とかもできたらなと思っています。

 

考えているテーマは、

・カメルーン生活

・イギリス大学院留学

・フランス語

 

です。

ではでは〜

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カメルーン・ヤウンデの丘の上から



地図にない村「エコアジョン」見所5か所を選定

ぼんじゅーる、C'est comment(元気)?

今回は、我が任地である「エコアジョン(Ekoadjom)」の紹介をしたいと思います!

 

 

まずは概況を・・・

位置:中央州ニョンケレ県

交通:首都から乗合タクシーで1時間半~2時間

人口:約1000人(実際は300人程?)

産業:パーム、マニョック(キャッサバ)、プランタン(食用バナナ)など農業

民族:バッサ族

気候:熱帯夏季少雨気候(雨季と乾季に加え、小雨季、小乾季もあります)

施設:幼稚園・小中学校各1校ずつ、ブティック(小売店)2軒

 

では早速、一生で一度は訪れてみたい?我が村の観光スポット5選を紹介します!

 

 

第5位・近所

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家の前に広がる風景はまるで軽井沢の別荘地を思い起こすほど。決して言い過ぎではありません。森林浴をしながら、映画を見るもよし、本を読むもよし。静かな時が流れます。

 

 

 

 

第4位・井戸(水)

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 自宅から徒歩10秒の距離にあるポンプ式の井戸。水道がないため、毎日水汲みし、生活用水に使用しています。

 

そして、この井戸、なんとそのまま飲めます!濾過の必要なし!水質評価はエクセレントのA評価!

この水のおかげでエコアジョンの生活レベルは格段に押し上げられています。水って本当に大事。電気、ガスがなくても我慢はできますが、水がないと生きていけない。ましてや途上国で濾過せずに水を飲用できるのはまれです。感謝です。

 

 

第3位・湖

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ヤウンデから車に揺られること1時間半。この、じゃなくて湖が見えてくればそこはもうエコアジョン。エントランスの目印です。

 

村長によると、ここは人工的に作られた“湖”で、養殖池としても使われています。ただ、広すぎて魚を捕獲するのが困難のため、ほぼ未活用・・・たまに釣り堀として使われています!

 

この貯水池が理由かは定かではありませんが、1、2代目の隊員は蚊を媒介とするマラリアに感染。確かに蚊は多いです。特に夜は活発的に飛び回るので、虫よけスプレー長袖長ズボンの常備をおススメします!

一方、この池のおかげか、かなり高い確率でホタルを鑑賞できます。圧巻です。

 

 

 

第2位・お城

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誰もが目を引くこの圧倒的な存在感。先ほどの湖を見下ろすように建っています。まるでヨーロッパの湖畔にでも迷い込んだ錯覚に陥りませんか?でもここはエコアジョン。電波のないカメルーンの僻地です。

 

現在、村長がお城の改装中で、少しずつ首都のヤウンデから物を運び入れ、居城する準備を整えています。

 

そして第1位は、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第1位・線路&列車

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鉄道会社「Camrail」の列車。※場所はエコアジョンではなく、バチェンガという場所です。写真がなかったため、あしからず。

 

エコアジョンの自慢といえば、何といっても列車が通っていることです。(正確に言うと駅は隣町のオテレにあります・・・が、線路があるのは間違いないもんね)

 

列車が通るといっても、むき出し、入り放題の線路。首都・ヤウンデと経済都市・ドゥアラを結びます。一日2往復。

庶民の足、物資の輸送手段として重宝されていますが、2016年10月に70人超が亡くなる脱線事故が起こりました。

 

 

番外編・何もないブティック

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基本的に玉ねぎは常備。運が良ければパン、卵、トマトも手に入る。

 

隊員間でもはや伝説となっているブティック。誰もが息をのむ品ぞろえの薄さ!!

安定的に手に入るものは玉ねぎとビール、ジュースくらい・・・

ビールを仕入れるくらいなら、食料を仕入れてください!ビール好きだからいいけれど、協力隊生活、健康第一です!!

 

 

ということで、以上、エコアジョンが誇る「観光名所」をご紹介しました。 

このブログを見て興味を持った方が万が一いれば、気兼ねなくご連絡ください♪

 

                                 おわり

不屈のライオンを生んだ国

 

不屈のライオンと聞いて、あの国だ!と思い浮かんだそこのあなた、さてはサッカー好きですね。

イメージが浮かばなかった人は、サッカー・日韓ワールドカップで大分県の中津江村(当時)にキャンプを張った国といえば覚えているでしょうか。

 

 

そうカメルーン共和国です。

 

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カメルーン共和国。西にナイジェリア、南にはガボン、東にチャド等との国境を持つ

 

このブログでは、カメルーンの片田舎で青年海外協力隊(職種・コミュニティ開発)として活動するアラサー男子(アラサーが男子なのかは置いておいて・・・)が日常で感じたことや活動について発信していこうと思います。

 

 

カメルーン=? 

カメルーンと聞いて皆さんはどんなイメージを浮かべますか?サッカー、暑い、貧しい、野生動物・・・

 

 

 

 

はい、確かにサッカー熱は凄まじいです。

2002年の日韓W杯の際、大分県・中津江村にキャンプを張る代表の到着が大幅に遅れ、日本中がやきもきしたことを覚えている方も多いのでは。

 

 

僕が日本人だと知ると、

ナカータ、ホンダ、カガーワという名前を並べ、「どや、詳しいやろ?(にやり)」と顔をしわくちゃにさせます。

 

 

こちらも負けじと、エトー、エムボマ!!と返すと、その瞬間で「Mon ami(友達)」になれます。

 

そんな国民的スポーツのサッカー。学校でもサッカーを教えているのかなーと思って近くの小学校を訪問してみました。が、まずボールがない。そして体育の先生もいない。資金不足でボールが買えないのだそうです。

 

確かに、首都の小綺麗なスポーツ店では1個1万5000FCFA(約3000円)します。村人にとっては高級品。その代わりになるのが、ペットボトルや紙を丸めて作った手製の「ボール」です。もちろんゴールがあるわけはなく、木の枝を立てて簡易ゴールを製作。ボール一つで楽しめると思っていたサッカーでさえ、簡単には手に届かない村の現状を垣間見ました。

 

 

 

カメ人と球を蹴るのを密かに夢見ていた僕。首都でボールを手に入れたため、ボールを持って近所の小学校に乗り込みました!ボールを見つけるやいなや、目を輝かせてはしゃぐ子供たち。

 

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ボールを蹴り合う幼稚園児。かっかわいい

 

ボール一つでこんなに喜んでもらえるなんて。小さい頃、最新のゲームをいち早く買ってもらえたお金持ちの友達のことを思い出しました笑

 

 

「こんなに喜ばれるなら、寄付しちゃおっかな」

 

子どもたちの屈託のない笑顔に、そんな考えが頭をよぎる。でも結局、ボールを提供するという形は取りませんでした。

 

それは、一度物を提供すると、その後も続けて求められるのが怖かったから。いわゆる支援慣れというやつです。

 

これは国際協力の現場にいる誰もが葛藤する場面だと思います。そして絶対的な正解もない。

自宅を警備するガルディアン(ガードマン)の物を貸してくれ要求に一度応えた後、際限なく求めてくることを経験した直後だったため、必要以上に要求を恐れるようになっていたのかもしれません。

 

 

でも提供しなかったからこそのメリットもありました。

僕がボールを持っていると知って家を訪ね、一緒にサッカーしようと誘ってきてくれたり、ボールを借りに来たりするきっかけになったのです。ボールを渡してしまってはそれきりの関係だったかもしれません。ボールを介してつながれたきっかけと考えれば、ボールは一つの手段。この際、ボール目当てでもいいから、僕というよそ者の日本人を知ってもらえればいいなと思いました。

 

                                                                                                                               おわり